あたふた! [レッスン日記]
今どきの女の子? [レッスン日記]
グループレッスンその後 [レッスン日記]
4月にスタートしたグループレッスンは2ヶ月が経過しました。
M君は最近「やだ!」と言う言葉を覚え、先週は何を言っても「やだやだ!」のやだもん君になってしまっていましたが、今までほとんど自分の思いを表現出来なかった彼にとっては大きな進歩なのです。しかし、教える側としては「ダメなモノはダメ!」と一貫した態度を取るしか有りませんので、先週はずいぶん苦労しました。
さて、今週は年中さんのSちゃんは欠席だったので、年長さんのJ君とM君の二人でした。
とてもおとなしいJ君は「イヤ!」とは絶対に言えません、そのお隣でM君は「やだやだ!」と意味もなく連発中(笑)M君の目をじいっっと見つめながら「やだはダメ!」と彼が目をそらすまで目を合わせ続けました、すると、途端に彼は従順になったのです。実はこの方法、我が家のネコにいつも使う方法です。M君をネコ扱いするつもりはもちろんありませんが、とっさの思いつきでやってしまいました。まぁ、とにかく効果があったようなので良しと思う事にします。
その後のレッスンはとても順調で、二人ともドリルの音符のドと鍵盤のドに赤いシールを貼るのがちゃんとできました。
年長のJ君ができるのは普通の事ですが、M君が鍵盤や音符の絵をちゃんと見分ける事ができるのはちょっと驚きました。園の先生に話したら、やはりM君は視覚的な情報に対する理解度は高いそうです。
先週から鍵盤のレも教えています、この子達はどのような理解のプロセスを見せてくれるのか?楽しみです。
鍵盤のドを教える [レッスン日記]
4月からスタートしたグループレッスン、第4回目の今日はいよいよ「鍵盤のドを教える」つもり。。。
じゃぁ、今まで何をやってたんだ?と思われるかも知れませんね。
第1回目は「はじめのうた」「ごあいさつ」「おへんじあそび」等、レッスンの流れを教えて、平手で鍵盤の高音域と低音域をそれぞれライオンの音、小鳥の音と覚え「ライオンと小鳥」の歌に合わせて叩く曲を教えました。
第2回目は「ライオンと小鳥」の復習と「おこりんぼ、わらいんぼ」の導入。「おこりんぼ、わらいんぼ」は鍵盤の高音域と低音域のcisとdisを手をじゃんけんのチョキの形にして歌に合わせて弾く(叩く)のです。チョキの位置を覚えるために、紙鍵盤にチョキの形に切った折り紙を並べる練習を教えました。
第3回目は「ライオンと小鳥」「おこりんぼ、わらいんぼ」の復習と「バスとお客」の導入。「バスとお客」はいよいよドの鍵盤を弾くのですが、とりあえずこのレッスンではバスごっこをして、歌とリズムだけを教えました。
さて、第4回目の本日はドの鍵盤を教えて「バスとお客」を弾いて貰う予定なのですが、どうなることやら???
GWも控えている事ですし、お休みになったら大概の生徒さんが一歩も2歩も後退しますから、ま、忘れて当然、覚えられなくてもまた教えれば良いつもりでチャレンジするつもりです。
…… … … … … … … … … … … … … … … … … … …
結局、ふたを開けてみたらJ君の体調不良のためSちゃんもお休みでM君だけのレッスンとなりました。
だから、今回はじっくりと彼の様子の観察と、今までのレッスンの復習を行いました。
彼は、あまり私と目を合わせません、でも「こんにちはのうた」の時は上手にタンバリンを叩いて彼なりに歌っています。「おへんじあそび」でも、「え~む~くん♪」と呼ぶとタンバリンと歌で「は~あ~い♪」とリズムも音程も正確にお返事してくれます。
「ライオンと小鳥」は私の歌に合わせて上手にオルガンを叩きます、低音域のライオン「うぉ~うぉ~」高音域の小鳥「ぴっぴっぴ」数も合っています。「おこりんぼ、わらいんぼ」のチョキ(CisDis)の位置はあやふやですが、おこりんぼの「ぷんぷんぷん」もわらいんぼの「えっへっへ」も数と音域は大丈夫!「バスとお客」の「ぶ~ぶ~ぶ~」もばっちり数は合っていますが、ドの位置はチョキが分からないので無理、、、今回はオルガンのド鍵盤に赤いシールを貼りました。
「さようならのうた」では歌詞の「さようなら♪」に合わせて手をバイバイと振ってくれます。出席カードにシールも貼れます。
でも、お片づけはできません。彼の鞄に本を半分入れて「おかたづけ」と言ってもぼ~~っとしています。
まだまだ、彼の事は分からない事だらけ…園の先生とも相談しながら頑張らなくては…
不思議な子 [レッスン日記]
昨日、生徒を叱り、怒りすぎて頭が痛くなっちゃいました。。。
いや~彼女は毎週とんでもないのですが、、、
毎日練習した回数を楽譜に書いて記録する様に言ったら
「新しい楽譜が汚くなるから手帳に書いて良い?」と言うから「来週から手帳を持ってきてね」
と言ったのに、翌週手帳を持ってこない。
その次の週も手帳を持ってこなかったので、我が家にあった手帳をあげて「これに書きなさい」と渡し、ついでに今日のレッスンで何を注意されたか書き込ませた。
翌週手帳を忘れてきた、、、「ちゃんと書いたの?」と聞くと「書いた」と答える。
「じゃぁ、先週は何を注意されたんだっけ?」と聞くと「忘れた」と答える、、、
さんざん怒って、本日の注意を紙に書かせ、「家に帰ったら手帳に書き写して、来週こそは手帳に練習回数を書いていらっしゃい」と言って帰す。
そして、昨日、手帳は持ってきたが、日付も練習回数も書き込んでいない、、、
手帳の1ページ目にちゃんと書き方が書いてあるのに、、、手帳の表紙が気に入らなかったらしく、可愛くデコってあった。
ゆっくり弾いて、音符、リズム、指使いなど間違えない様に注意してあったはずの曲もグチャグチャに速く弾いてあるだけ、、、
ちなみに、彼女は音高、音大を希望しています。
どう見ても彼女は私に反抗している様子ではないのですが、、、
以前から彼女の不思議な脳の回路を理解できません。私の分析では彼女は「イヤな事はさっさと忘れる」つまり、レッスンで注意されたり、怒られた内容は我が家の玄関を出た瞬間に忘れてしまうようです。
頭は悪くない、むしろかなり良い。背も高く運動神経も良い、音楽的センスも悪くはない。私なんかより、よっぽどピアノ向きの資質は持っているのです、何しろピアノは大好き!!
なのに、何故????
昨日のレッスンで「大好きなベートーヴェンソナタだから速く格好良く弾きたい」と言います。「格好良く弾くためにはゆっくりから練習して、間違えない様に譜読みしなくちゃいけないでしょう?」と言っても「我慢できない」と言うのです。
いくら我慢できなくても、4週連続で叱られていたら大概のお子さんは懲りるでしょうに、、、
褒めたり叱ったり、なだめたり、とっくりと説明したり、私と不思議ちゃんの根比べは続きます。。。
新しい生徒さん [レッスン日記]
この4月から新しい生徒さんが3人増えました。
3人ともお部屋を借りている幼稚園の園児です。こちらの幼稚園では発達支援の必要なお子さんを多く受け入れているので、 私の所にも必然的に発達支援の必要なお子さんが高い割合でいらっしゃいます。
Sちゃん、4歳児女の子、ごく普通に見えるマイペースな女の子です。
M君、4歳児男の子、あまり言葉を理解できず、また、言っている事も意味不明な事がほとんどです。
J君、5歳児男の子、とてもおとなしいお子さんで、Sちゃんのお兄ちゃんです。私にはよくわかりませんが、頭髪が産毛で見た目には少し他のお子さんと違います。園では彼はおとなしすぎてイヤな事もイヤと言えず、我慢しすぎてしまう事が多いそうです。
この3人に共通しているのは「音楽が大好き」と言う事。
SちゃんとM君は同じクラスで、M君はSちゃんのやる事を真似ながら園での生活を覚えているそうです、またM君はJ君が大好きなのだそうです。
今回、この3人をグループで教える事にしました。年齢が違ったり、発達段階が違ったり、はっきり言ってバラバラの3人なのですが、、、園の先生方にご相談したり、ご父兄のご理解もいただいて、あえてこの3人をグループレッスンすることにしたのです。
この3人、おそらく一人一人別々にやって来たら、正直私の手には負えません、子供同士の力を借りたかったのです。
スタートして今週3回目のレッスンを行いました。今の所ねらい通り、いえ、ねらった以上に子供同士の力に助けられてレッスンを進めています。M君はあまり言葉が理解できないのですが、他のお子さんを真似て歌ったり、お返事をしたり、ドリルを行ったり、彼なりにレッスンに参加できています、Sちゃんは本来マイペースなタイプらしいのですが「私は何でも出来る!」とばかりに張り切って、とても良い子にしていてくれます。それよりなにより、おとなし過ぎるはずのJ君はとってもハキハキ君に変身しました。お兄ちゃん意識も手伝うのでしょうか、私の問いかけに真っ先に答えてくれますし、何事も率先してやってくれます。また、私は彼に教えられる事が多いのですが、M君が勝手にオルガンを弾き始めると耳を押さえてイヤイヤと身振りをします、そう、言葉が通じなければボディーランゲージが有効!!J君を褒めると、とても嬉しそうにしています。
今は毎回教材を手作りして、出来る限り3人が公平に学べる様に工夫しています。もちろん、そのうち進度に差が出てきて3人一緒にレッスン出来なくなる可能性も高いですが、その時は個人レッスンに変更すれば良いのです。
音楽を学びに来て、音楽よりも大切な事を学んでくれれば、、、
そして、私も毎回学ぶ事ばかりです。
子供の叱り方3 [レッスン日記]
先日ご相談を受けた生徒さんは、結局しばらくピアノをお休みする事になりました。
私は「ピアノの先生」なので、ピアノやお稽古事を中心に物事を考えてしまいますが、親御さんはトータルにお子さんの成長を考えていらっしゃいます。
ピアノなどのお稽古事でコツコツと日頃の努力を学ばせる必要性は充分ご理解の上で、「お休み」の結論を出されたようです。
このお子さんはピアノを習いに来る事は「とても楽しい」と感じてくれています、私はこのお子さんの場合メインの習い事(こちらはかなりハイレベルなので、大変みたいです)もあるので「音楽は楽しい」と常日頃から教えてきました。
小学5年生ともなると、中学受験の準備もしなくてはなりません。
メインの習い事、学校の勉強、受験勉強、ピアノ、子供だから遊ばなくちゃならない!いくら賢いお子さんでもダラダラとやっていたのでは、どれも身になりません。
私もよく生徒さん達に「あなたたちは今子供であり、人生の貴重な学びの時間の真っ最中なのよ。今はわからないかもしれないけれど、今の時間を無駄にする事によってあなた達の手からいろんな可能性が失われるのよ」と話しています。
このお子さんの場合「自分が怠けた結果、楽しいピアノと将来ピアノを弾ける可能性を失う」現実を体験させ学ばせる、かなり荒療治ですが、親御さんは必要なタイミングと判断されたのでしょう。
もちろん私はピアノの先生ですから可愛い生徒さんと会えないのは辛いですが、これでこのお子さんが大切な事に気づき、学んでくれれば本望です。
このお子さんが改心して一日も早くピアノに戻って来られる事を願っています。
子供の叱り方2 [レッスン日記]
あるお母様から相談を持ちかけられました。
「家の子があまりにピアノの練習をいい加減にやっているので、 父親が怒ってピアノをやめさせると子供に宣言したのですが、私はお稽古事は継続することが大切と考えるので夫と意見が合わないのです」
お父様のお考えは「ピアノをやめさせる と宣言したからには、多少反省の色が見えたとしても約束なのだから現実にペナルティーを課さなければならない」確かに正論です。
こちらのご家庭はとても教育熱心で、ご両親とも真剣にお子さんの事を考えているからこそこのような問題が勃発します。
確かにこのお子さん(4月から5年生)、私の目から見ても最近生意気(笑)だったり、レッスン中にも集中していないで余分な事を喋り出したり、私の言う事も聞き流す事さえあります。
なかなか賢いお子さんで、おそらく知能もかなり高いでしょう。それ故に「学校の勉強は簡単すぎてつまらない」な~んて発言も飛び出します。10才を過ぎれば、自分が多少賢い事や能力が他のお子さんより高い事も自覚してきますが、いかんせん10才ですから、自分が驕っている事などはわかっていません。当然、周囲の大人は私も含めて「驕ってはならない、あなたは自分のやるべき事をしなくてはならない」と諭します。が…
少なくとも最近のピアノの練習は明らかに「てきとー 」であり、一応弾いてはあるが、ミスタッチもそのまま、指使いも間違って読んでいる、そもそも、きっと家庭での練習も毎日弾いているとは思えない状態です。しかし、これは子供さんなら誰でも犯す過ちです。
こちらのご家庭では、何もかも親が手取り足取り面倒を見るのは良くないとお考えで、メインの習い事は親が手をかけるがピアノは本人のためにも自分で練習させたいと希望していらっしゃいます。私もこの考えには賛成です。
ただ、ご存じの通り、ピアノの練習は先生の前で課題を一通り弾ける様になれば良い訳ではありません。毎日コツコツとさらって、手指の筋肉を鍛える運動的な鍛錬が上達には不可欠です。
私の目から見ても「問題有り!」の状態ですから、ご両親にしてみれば「大問題」です。
さて、長々と書きましたが、ここからが本題です。
私の意見は「決して親は子供にピアノをやめなさいと言ってはならない」です。
私自身も幼い頃からスパルタな母親に叱られ、殴られ、時にはピアノの椅子に縄跳びで縛り付けられ(笑)ピアノのレッスンを続けていました。(私こそ不熱心な子供でした)
そんなに嫌がるならやめさせればいいのに私の母は決して「やめさせる!」とは言いませんでした。そして、私はピアノがやめられるモノとは知らずに過ごしていました。
私が中学2年のある日、突然母が「ピアノをやめてもいいのよ」と私に言い渡しました。私は驚愕し、母親に捨てられたと感じました。また、裏切られたとも感じました。(子供の勝手ですが…)
「幼い頃よりずっとピアノを習わせておいて、友達と遊びに行く時間、テレビの時間、勉強の時間さえ制限されて過ごしたのに、今さらピアノをやめても他に私に出来る事は何一つ無い!」 母親に対して初めて強い怒りすら感じました。
それほど子供にとって「やめさせる!」と言われる事は強烈であり、ショックなのです。
ピアノが大好きで放っておいても練習ばかりするようなお子さんにはこのような問題は起こらないのでしょうが、大概のお子さんはピアノは好きだし上手にもなりたいけど練習は面倒くさいと思っています。できることなら遊んでいたいし、怠けたいのです。 もしかしたらピアノが本当に好きかどうかも分かっていないかも知れません。
好きかどうか、まだはっきり理解していないはずのピアノの練習や勉強をする子供にしてみれば、それなりの理由があって我慢してやっているのです。
「自分の将来のために努力しなくちゃいけないみたいだし、自分がピアノを練習したり勉強すると親が喜んでくれる」こう考えているお子さんが多いのではないかと思います。
「子供は親が喜ばせるために頑張るのだ、子供はとても親孝行」と私の母は言います。
今回のケースの場合、子供さん本人には
「あなたが怠けていると先生に洗いざらいお話しして、もうピアノをやめさせようかと先生と相談したが先生は今回は反省している様子なので許してあげるようにと仰った。今後ピアノをやめさせなければならない状態かどうかは先生が判断し、どうにもあなたが怠けている様だったら先生が破門にすると言っていた。」
…と親御さんからお子さんに伝えて頂きたいと考えます。
悪役は親御さんより他人であるピアノの先生が行うべきで、親御さんの最後通告はもっとお子さんの大切な人生の岐路に取って置いて頂きたいと思います。
ともあれ、このようなご家庭での出来事をご相談頂き、親御さんと二人三脚でレッスンできるのは私にとってとても有難い事です。
子供の叱り方1 [レッスン日記]
子供の叱り方とはとても難しいです。
ある生徒さんが発表会以来(去年の11月)ツェルニー30番をなかなか練習して来ない、、、同じ曲を2ヶ月以上さらわせても音は間違っている、テンポは上がらない、指使いも間違ったまま、、、
他の曲(バッハのインヴェンションやソナチネ)はちゃんと練習してくるのです。
ツェルニーの練習が何故大切なのかと説明しようが、その場で部分練習をさせようが、ツェルニー以外の曲をレッスンしないで叱って帰した事もありましたが、全く効果無し!!
2月に入って業を煮やした私は「ツェルニーはとにかく毎日10回弾いて、楽譜に日付と正の字を毎日書きなさい!!」と申し渡しました。
翌週そのお子さんはとてもすらすらとグチャグチャに「ツェルニーなんか大嫌い!」と表現豊かに(笑)ツェルニーを弾いてきました。
いやいや、あれほど素晴らしくグチャグチャに弾かれると私だって頭に来ます(怒)反面、このお子さんの表現力にも驚きましたが…
ともあれ、完全に私は本気で腹を立てて「下手になる練習をしてどうするの?それは人生の時間の無駄です。ツェルニー以外は没収!」とバッハとソナチネを取り上げて、ツェルニーの宿題を3曲課しました。
結果、翌週からそのお子さんはツェルニーの練習をちゃんとやってくる様になりました。
「いやなモノはさっさと済ませる事にした」のだそうです(笑)
3月中におよそ10曲のツェルニー30番をクリアーして、このお子さんは今月から晴れてツェルニー40番に入りました。
(バッハとソナチネも返してあげました)
確かに、ツェルニーや練習曲を嫌うお子さんは多いです。また、私もツェルニー絶対主義者ではありません。
しかし、ある程度以上のテクニックを身につけるのにはツェルニーはとても良い教材です。非常に能力が優れていて、もっと難しいソナタなど間違いなく譜読みし、さらう間にテクニックを自然に身につけられる様なお子さんには必要ないでしょうが…
まぁ、一般的に普通のお子さんや多少能力のあるお子さんでも、やはりツェルニーを練習する事はとても効果的です。