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第18,19,20回K君のレッスン [生徒カルテ]

私の夏休みやら、K君の家族旅行やらで滞っておりますK君のレッスンログ。。。

滞っている理由はもう一つあります。
K君のレッスンがとてもスムーズに進んでいるので、特筆する事がない状態(笑)
何かトラブルがあったり、失敗したり、何かあれば面白い文章になるのでしょうが、あまりにも順調なのです。

ブログ的には面白くありませんが、K君の成長としては素晴らしい状態なのです。
K君のお母様もこのブログに目を通されておりますが、私と二人で「最近ブログのK君はちっとも面白くないよね〜っ」と笑っている始末です。

レッスン内容は変化があった時に書くとして、先日K君のヴァイオリンの発表会に行って来ました。
彼の演奏する曲は「ロングロングアゴー」A線とE線を使用しますし、主題と変奏(一つだけですが)です。
出番の前にお母様はとても心配していらっしゃいましたが、K君は平然としています。
K君は開演前のリハーサルで弾く事を拒否して「本番は弾く!」と宣言していたそうです。

ステージに現れたK君は緊張した様子もなくピョコンとお辞儀をして、ヴァイオリンを構えました…が、伴奏のお母様はハラハラされているので気もそぞろ[がく~(落胆した顔)]見事に前奏でミスタッチ!(笑)…にも関わらず、K君は平然と弾き始め、無事最後まで弾き切って、ちゃんとお辞儀もして、意気揚々と弓をふりふりステージを去って行きました(立派)

いやいや、お見事でした!

「な〜んだ!K君たら、こんなに出来るんじゃない!」が私の感想です。
これは、11月のピアノの発表会の曲を見直した方が良さそうです。

K君の家族旅行のお土産をいただきました。
キャットフードです。
P8280002.jpg



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第17回K君のレッスン [生徒カルテ]

先週末の連休は白川町で開催されたパイプオルガン入門講座に参加して来ました。
講座の珍道中ログを早く書きたいのですが、講座に参加する準備やら仕事のしわ寄せやら疲労やらでなかなか時間が取れません。
とりあえず、ちゃんと記録しておきたいK君の先週のレッスンの様子を書きたいと思います。

先週のレッスンはK君の心の予定通りお母様はお兄ちゃんのヴァイオリンのレッスンへ戻って行かれました、が、、、
K君のバッグの中には先々回に終了したはずのドリルが入っていて、新しいドリルが入っていません。
忘れた物は仕方がないので、五線ノートに音符を書いてカラーシールを貼付ける事にしました。

彼のシールの貼り方はとても面白いです。
音符をちらっと見ただけで,すぐにシールを選んで貼るのです。これは、音符を五線を数えているのではなく、五線と音符を一対に覚えている状態、つまりとても良い覚え方なのです。
彼は目で見たイメージをそのまま頭にインプットするのが得意なようです。

さらっとシール貼りが終わってしまったので、次は音符カードトランプです。
最近彼は大分文字が読めるようになってしまったので、ババ抜きはK君の一人勝ちです(困)音符カードは表に音符、裏に音名が書いてあるのでトランプ遊び(特にババ抜き)には本来向いていないのです。
img55930642.jpg
仕方ないので、今回はカルタ取りに変更しました。
私が即興でカルタを「食べたいな〜おいしいおいしいドーナツのド」などと読みます。
これがK君には大ウケでした!何回カルタ取りをしたことやら(苦笑)

あまりにもカルタ取りを何回もせがむK君ですが、キリがないのでピアノのレッスンを始めました。
私が先にピアノを弾きながら歌い始めるとK君は「反対から歌って」とピアノに寄って来ました。
反対から歌うのは今のK君のマイブームですので、大喜びしてくれますが歌詞を反対から歌うのって結構難しいんですよね(汗)
それでも、喜んで歌ったりピアノを弾いてくれるので嬉しいですが、、、

今回も無事にスムーズにレッスンを終え、お隣の部屋でう〜ちゃんとNちゃんと、くまさんと遊んで大満足です。
お迎えに来たお母様と、彼の発表会出演についてご相談させて頂きました。
彼にはとにかく気に入っている曲をお母様と連弾で弾いてもらって、今回の発表会では「成功体験」をしてもらいたい
方針でお母様と意見が一致したので、
とにかく曲目は彼が気に入っている曲で、連弾の第二ピアノは私が腕によりをかけて編曲します(笑)

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第16回K君のレッスン [生徒カルテ]

今回はK君の心の予定通り、お母様はお兄ちゃんのヴァイオリンのレッスンに行かれました。

だから、K君はとってもリラックスしています。
でも、私は内心やっぱりお母様の付き添いがあった方が良いのですが…K君が両方のパターンに対応できるようになってくれる日を待つばかりです。

さて、今回のレッスンではドリルが新しくなりました。やさしいおんがくドリル 幼児版 上巻です。
9474101003.jpg

このドリルにはシールはついていませんが、文房具店で買い求めたカラーシールで代用するつもりです。
今回のレッスンでは、K君の手の形を書いて右手と左手を区別する事と指番号を覚えるページでした。
手の形の絵に指番号を書き込むページではK君はちゃんと数字を書き込んでくれましたが、まだ絵を描いたり字を書いたりは慣れていないようです。
最近のK君は色々な物事にチャレンジをしようとしている、彼なりの一つの急成長期を迎えていますから、そのうちに色塗りも上手になるとは思います。

何かの本に発達障害のある人と普通の人の違いをディーゼルカーとガソリンカーに例えて書いてありました。
ディーゼルエンジンを積んだ車にガソリンを入れても上手く走らないのと同じで、発達障害のお子さんに他のお子さんと同じように教えても上手く行かないのは当たり前!だそうです。
K君には彼なりの順序があり,彼なりの成長をするのです。そして、入れる燃料(周囲の導き方)を間違えなければディーゼルカーは走るのですから。。。
今はK君の大事な成長期、他のお子さんより早いか遅いかなんて関係ないのです。

ドリルが終わったら、彼のリクエストで音符トランプです、K君はババ抜きに勝つととっても良い顔をして嬉しそうです。
この音符トランプでド〜ソとシを覚えましたが、ラは何故かまだなんです(笑)ま、そのうち覚えるでしょう!

音符カードトランプの次はピアノです。K君はいつも宿題の曲はちゃんと練習して来てくれます。
そろそろ彼のタイミングを見計らって左手も弾いてもらいたいと思っているのですが、発達障害のあるお子さんは,一度に複数の物事を処理するのがとても苦手ですので、慎重にタイミングを見計らう必要があるみたいです。

レッスンが終わってからはお楽しみの「お隣の部屋で思う存分遊ぶ!」タイムです。今回驚いたのは隣の部屋には来客用のベッドがあって、
私の母の要望で電動リクライニング機能付きなのですが、K君が怪我をするといけないのでコンセントとベッドの裏側の配線を外してありました。
ところが、なぜかちゃんとベッドの背が起こされているのです[がく~(落胆した顔)]
さすがはK君!電気配線には強いようです。

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第15回K君のレッスン [生徒カルテ]

今回もお兄ちゃんのヴァイオリンが変更になったので、お母様はレッスンに付き添われました。

しか〜し、K君は断固拒否の姿勢です。
そもそも、彼にとって予定変更は受け入れがたい事柄なのです。心の準備ができて見通しの立っている事柄はスムーズにできるけれど、突然の予定変更はとても不安だったり不快だったりするのです。

K君の言い分は「お母さんが居るとゆっくり遊べないから嫌!」
それなら「お母さんにK君が上手にピアノができる所を見て頂いて、レッスンが終わってからお母さんにはお買い物に行ってもらったらどう?」と持ちかけました。K君は渋々受け入れてくれました。

教える側としては、特に小さなお子さんはお母様に同行して頂いて、日頃の練習の様子やその他日常のこまごまとした事件などをお話しして頂いたり、レッスンの様子を見て頂いて、ご自宅での練習に生かして頂きたいのですが、、、
K君にお母様の付き添いがあってもなくても、同じように過ごす事は難しいようです。

なんだかんだでレッスンをスタート、まずは恒例の手洗いから(笑)
K君はお兄ちゃん風を吹かせて「う〜ちゃんもだよ!」と洗面所で微笑んでいます。
私は嫌がるう〜ちゃんを捕獲して、今回は無事にチャプチャプさせる事が出来ました。
これで、K君のご機嫌は断然アップ!
「う〜先生が見てくれるからがんばってドリルをやりましょうね」
う〜先生はテーブルの上で既にスタンバイ(ネコのくせにレッスンの流れを把握しているみたいです)
今回は「ドリルンルンone」が最後まで出来てしまいました。
私もお母様もNちゃんも拍手喝采!(笑)K君を褒め讃えます。
「すごいねぇ〜、全部できちゃったね〜」「よく頑張ったね〜」「お父さんにも報告して褒めて頂かなくちゃね」
「K君が思った以上に早くこの本が終わっちゃったから、先生は慌てて次のドリルを買いに行かなくちゃいけないわ」

これでもか!ってくらいに褒めます(笑)K君が達成する喜びを覚えて欲しいから…

でも、実は内心K君の次のドリルに悩んでいます。
シールが付いているのはドリルンルンのシリーズしか販売されていませんが、ドリルンルンtwoは難しくなってしまうのでまだK君には使えません。
文房具屋さんで7色のシールを買い求め、K君の次のドリルも実は準備してありますが、、、
上手く気に入ってくれるかな???(不安)

今回はK君のレッスンバックに音符カードが入っていなかったので(ご自宅でも気に入って遊んでいる証です)
私のカードを使おうとしたら…あれ?…ない…
どうやら、他の生徒さんのレッスンで使った時に間違えて持ち帰ってしまったみたいです。同じカードを使っている生徒さんは他にも居ますし、忘れる方も他にも居ますから仕方ないですね。音符カードは3セットくらい在庫しておかなくちゃ…

K君には「ごめんね、音符カードがないのよ」と謝って「ピアノをしましょう」と持ちかけました。
K君はあっさり承諾してくれて、ピアノの前に座りました。
今回はK君と連弾したかったので、K君の大好きな「しんかんせんときゅうこうれっしゃ」の伴奏を弾き歌いして聴かせました。が、もちろんK君は連弾する事は拒否!
彼は自信のない事はやりませんから(笑)でも、伴奏のグリッサンドには興味津々でした。
この分なら次回にはもう少し受け入れてくれるかもしれません。

どうにかピアノを終わらせて、聴音をして、シールを貼って、ご挨拶して、お母様をお買い物に追い出して(笑)
K君はNちゃんとう〜ちゃんとクマのぬいぐるみと一緒に隣の部屋に行って思う存分お母様のお迎えまで遊んで行きました。

ところでNちゃんなのですが、障がい者就労センター?名称はよくわかりませんが障がいのある方の職業訓練施設のような所に通い始めたそうです。
何をしたのか訊ねたら「ボールペンをいっぱい組み立てた」そうです。。。
あの〜彼女には知的障がいも身体的な障がいもないのですが・・・

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第14回K君のレッスン [生徒カルテ]

今回も、実にスムーズなレッスンとなりました。

音符カードでのババ抜きでは、思わぬ効果が出て来ました。
実はK君はお母様曰く「字を覚えない」そうなのですが、音符カードには片面に音符、もう片面にはひらがなで音名が書いてあります。
ババ抜きって、取りたいカードを取れば早く上がれるので、K君は勝ちたい一心で最近ひらがなを読むようになって来ました。

ドリルはもちろんネコのう〜先生が監視♪
う〜ちゃんは監視しているつもりなのですが、K君は「う〜ちゃんもドリルしたいの?」と言いつつも「う〜ちゃんには無理だね」とお兄ちゃん風を吹かせています。「う〜ちゃんもシール貼りたいの?」とう〜ちゃんの手にシールを貼ったのには笑っちゃいました。

ピアノでは、なぜかK君楽譜を反対から読んで弾くのがマイブームになっていて、K君の反対ピアノに合わせて私が歌詞を反対から歌うと大喜びでした。今までピアノを教えて来て、楽譜を反対から弾いて喜ぶ幼稚園児は初めて見ました(笑)

K君のレッスンについては特筆する事もないくらいスムーズだったので、今回はいつもK君のレッスンを手伝ってくれているNちゃんの話です。
彼女は23才、彼女が4才の時から私の所に通ってくれているので、もうすぐ20年のお付き合いです。
子供の頃からレッスン上困る事はほとんどありませんでした。決して器用なお子さんではなかったけれど、音符を読む事も、リズムを理解する事も特段苦労した事はありませんでした。
ただ、他の同じような年頃の子供さんに比べると、大人しいかな?とか、口数が少ないかな?って感じではあったのですが…

今振り返ってみれば、
・他の子達の会話に付いて行けなくて、みんなより遅れて笑う。
・レッスンでたくさん注意するとフリーズして反応しなくなる。
・問いかけに対して的外れな答えをする。
など、ちょっと変かな?と思う事もあったのですが…

普通に小学校に通って、中学校に通って、それほどお勉強はパッとしなかったけれど、ピアノのレッスンにも時間通りにやって来るし、そ〜いえば小学生の時にはピアノのコンクールで入賞した事もありました。
コンクールで入賞者の名前が呼ばれた時にNちゃんがパッとお花が咲いたように笑顔になったのが印象的でした。
高校も普通に通って、演劇部で一生懸命照明係をやって、卒業後は保育の専門学校に通って保育士免許を取って、更にもう1コース専門学校に通って介護福祉士の免許を取ろうとしている最中に最初の難関が訪れました。
介護福祉実習で単位を頂けなかったのです。
結局翌年も単位が取れずに、彼女は学校を辞めてアルバイトをしていた飲食業(喫茶店のチェーン店)に就職したのですが、職場の異動に伴って人間関係が上手く行かなくなり、鬱状態になってしまい受診した所「アスペルガー」と診断されました。

現在は仕事を辞めて自宅療養中です。

先日Nちゃんが「障害者手帳が取れたから、来週から障害者支援センターで職業訓練を受ける」と言って来ました。
正直な所、私はとても驚きました。
彼女の説明によると、発達障害支援センターと障害者就労センターと医療機関が連係プレーで、障害者枠で就職できるようにサポートしてくれるそうです。

彼女がアスペルガーではないかな?と私が考えるようになったのは、彼女が18才くらいからです。
他にも何人か発達障害の方を見て来ているので、彼女は発達障害と言ってもごく軽度かな?とぼんやりと考えていたのですが、就職、就労に際してこれほどまでに彼女が苦労するとは、、、考えが甘かったです。

アスペルガーの方は社会性に問題が起こりやすく、結果としてとても傷ついてしまって2次障害(精神疾患)にかかる場合が多いそうです。
特に彼女のように軽度のアスペルガーですと、ある程度は周囲の状況がわかるので、余計に傷ついた事でしょう。
どれほど辛い思いをしたのだろう?と考えると、私の心も痛みます。

Nちゃんが子供だった頃、まだ「発達障害」「アスペルガー」は一般にあまり知られていませんでした、そして、私もその当時はよく知りませんでした。Nちゃんのお母様が頑張って彼女をサポートして、私も精一杯のレッスンをして、どうにかこうにか普通の女の子として育てたつもりでしたが、結果として彼女の症状を見えにくくし、診断が遅れる一因ともなってしまいました。

この先、彼女はどんな人生を歩んで行くのでしょう???
行政は、地域はどのようなサポートをしてくれるのでしょう???
私にはどんなサポートが出来るのでしょう???

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第13回K君のレッスン [生徒カルテ]

ここのところ、本当にスムーズなレッスンが続いています。
むしろ、他の生徒さんの方が大変なくらい(笑)

今回はお兄ちゃんのヴァイオリンのレッスンが他の曜日に変更だった為、お母様は付き添う事が出来るのですが、K君の希望でお母様は追い出されてしまいました。
K君は「先生のお家でのんびり遊ぶ」のだそうです(笑)仕方がないのでお母様は近所の大型スーパーへ行かれました。

これは、私の勝手な方針なのですが、彼は幼稚園や色々な所でいろんな物事にぶつかりますから、少なくともピアノに来る事は彼にとって「とっても楽しい事」にしてあげたいのです。元々K君は音楽が好きなお子さんですので、好きな心の芽を大切にしたいと考えています。
他のお子さんでも、好きな心の芽を大切にする事には変わりないのですが、どうしても躾け、レッスンのルール作りが優先されますから正面からぶつかって時には厳しく接する事もあります。
でも、K君の場合には彼にとって「見えないもの」「理解出来ない物」が何なのかを探りながら、優しく説明して彼が理解できるのを待つ必要がありますので彼には決して厳しく接しません。(但し危険を伴いそうな物事は、すこし厳しく説明します)

毎回レッスンの度に面白いのはK君とネコのう〜ちゃんです。
K君はう〜ちゃんがお気に入り、う〜ちゃんはネコですから基本的に子供は苦手なのですが、どういう訳かK君がレッスンに来るとレッスン室にやって来て一緒に遊びたがります。
K君もう〜ちゃんも一緒にレッスンしたいと思っている?ので、一緒にレッスンをしています。(ネコは嫌ならさっさとリビングに避難しますから)
K君がレッスン前に手を洗って「う〜ちゃんも手あらう!」と言うのですが、さすがにう〜ちゃんはネコですから水は嫌い!ピアノの下にうずくまって出て来ません(笑)
「う〜ちゃんは手を洗わないから今日はピアノ出来ないね、K君だけ先にドリルとか音符カードトランプしようか?」とドリルを始めます。
う〜ちゃんはテーブルの上に乗って生徒さんのドリルを監視するのが大好きなので、ドリルを始めるとちょこんとテーブルに座っています。
時にはドリルのページをめくったり、シールの端をかじったり悪戯しながらレッスンに参加してくれるのがK君にはとても嬉しいのです。

ドリルが終わって、音符カードトランプを始めると、またもやう〜ちゃんは床に広げたカードの上にスライディング!「う〜ちゃんダメだよ」とK君はとても楽しそうです。

そして「さぁ、ピアノをしましょう」と言うと「う〜ちゃん手あらってない」と、K君はまだこだわっています。
「こだわる」事は発達障害の一つの特徴なのですが、内心「よく覚えているなぁ〜」と感心してしまいます。でも、う〜ちゃんはK君が洗面所に行って手を洗っている姿を見ると、またもやピアノの下に「篭城」します(笑)
「う〜ちゃん嫌なんだって!」「う〜ちゃんも手あらう!」「でも嫌なんだって!」「嫌!手あらう!」こんなやり取りが続きます。
「う〜ちゃんはまだ小さいから、K君に出来る事でもできないんだよ」「う〜ちゃんも手あらう!」「う〜ちゃんはまだ3才だから年少さんなのよ、K君は年長さんでしょ?K君はお兄ちゃんだからできるけれど、う〜ちゃんはまだ小さいから出来ない事がたくさんあるのよ」
「う〜ちゃんは言う事聞かないから、う〜ちゃんは一人にしておいてみんなでなべなべそこぬけしようか?」
K君の中ではう〜ちゃんはレッスン仲間、お友達だから同列なのです。う〜ちゃんはネコだから僕より小さい事は自然に捉えていますが、ネコだから小さいだけで、何でも一緒に出来ると思っているのです。
う〜ちゃんが自分より年下である事をしぶしぶ承諾して(笑)K君はなべなべそこぬけを弾いてくれました。

レッスンが終わって、出席シールを貼って、ご挨拶をして、Nちゃんとう〜ちゃんとクマのぬいぐるみと隣の部屋で思う存分遊んでK君は大満足で帰って行きました。

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第12回K君のレッスン [生徒カルテ]

今回はお母様の付き添い有りのレッスンになりました。

K君はやってくるなり「う〜ちゃんと一緒に手を洗う!」と張り切っているのですが…
当のう〜ちゃんは嫌がってピアノの下から出て来ません(ネコなんですから水は嫌いです)
思い通りに事が運ばないと次に進めないK君と、思い通りにしか行動しないネコのう〜ちゃんは良い勝負です(笑)

「う〜ちゃんは悪い子だから、今日はピアノが出来ないのかしら?K君がお兄ちゃんなんだから見本を見せてあげてね」

仕方なくK君はドリルを始めました、今回も絶好調!どんどん進んで行きます。

「次に何をする?」と聞くと
「音符のトランプ」とリクエストしてくれたので、今回はお母様、私、Nちゃん、K君の4人でババ抜きごっこです。
今回もシをババにしたのですが、ちょっとK君はシとソを混乱している様子、、、
徐々に見分けを付けられるように、指導の工夫が必要です。

ピアノではお気に入りの「なべなべそこぬけ」を上手に弾いてくれたので、弾き終わってから皆でなべなべをして遊びました。
「じゃあ、次はK君がピアノ係で、みんなはK君のピアノに合わせてなべなべをしましょう」
すると、K君はピアノで「なべなべそこぬけ」まで弾いてくれただけではなく「そこがぬけたら…」まで弾いてくれたのです。楽譜には
09060407.jpgここまでしかありません。
これはチャンスかも?と考えて、すぐに五線紙に続きのメロディーを書いて、K君の宿題にしました。
K君は知っているメロディーを弾ける喜びを手にしたようです。

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第11回K君のレッスン [生徒カルテ]

今回はいつも通り、お母様はK君を送って来てからお兄ちゃんのヴァイオリンのレッスンに戻って行かれました。

K君は明るく「バイバイ」とお母様を手を振って見送っていました。
本日彼がレッスンバッグに忍ばせて来た物は「厚削りカツオブシ」(笑)お母様におねだりして買ってもらったみたいです。

「う〜ちゃんにカツオブシあげる」とK君が張り切っていたので「う〜ちゃんがおけいこの間良い子にしていたらご褒美にあげてね」と言うと
「わかった、手あらう」と洗面所へ走って行きました。
そして洗面所から「う〜ちゃんも手あらう」と大きな声が聞こえて来ました(笑)彼にとってはう〜ちゃんはレッスン仲間みたいです。

早速K君は張り切って電子ピアノを鳴らし始めました。

いつものようにNちゃんと「今日のドリルは何をするのかな?楽しみだね」とK君を誘います。
K君が使用しているドリルです。
09060401.jpg
中身はこんな感じ。
09060403.jpg09060402.jpg
付録にシールが付いているので、そのシールを貼りながら楽しくレッスンが出来ます。

今回はレにシールを貼るページとレの書いてある家の絵にシールを貼る、それからリズム打ちもできました。
K君はちゃんと次のページも確認して「もうやらない」と言いました。
彼は何事も見通しが立てておきたいのです。

「次は何をしようか?」と聞くと
「う〜ちゃんとトランプする」と答えたので音符カードでトランプを開始しました。
「う〜ちゃん、こっちおいで」とK君は懸命に呼ぶのですが、う〜ちゃんは知らんぷり。実はう〜ちゃんはK君のカバンからカツオブシの匂いがするのに気が付いて一生懸命カバンの匂いを嗅いでいます(笑)
「う〜ちゃんもちゃんとレッスンしないとカツオブシ貰えないのにね」と3人で笑いながら音符カードババ抜きを開始!
今回はラのカードを一枚だけ混ぜてババの代わりにして、ババ抜きです。(使用カードはド〜ソ各2枚とラ1枚)
次はド〜シのカードを使って7ならべ。
ラのカードをババ抜きに使ったので、スムーズに並べる事ができました。

「じゃあ次はピアノだね」と言うとK君は素直に従います。
上手に5本の指を使って弾いてくれました。
09060405.jpg09060404.jpg
そして、次の宿題に選んだのはこちらの2曲です。
09060406.jpg09060407.jpg
せっかくド〜ソまで覚えて、指も5本使えるようになったのに、私がこの2曲を選びました。
K君に知っている歌を弾ける喜びを覚えて欲しかったからです。

Nちゃんと3人で何度も何度も「なべなべそこぬけ」をして、K君はとても楽しそうにキャーキャー言いながら遊びました。

それから、ついでに聴音も行いました。
K君はお家で聴音の練習をしているとお母様から聞いていたので、今日から追加です。
3〜5音の短いメロディー聴音、2音の重音、主要3和音、メロディー以外は初めてだったみたいでうまく出来ませんでしたが、K君はゲーム感覚で楽しそうです。

レッスンを終えて、ご挨拶をして、出席シールを貼って、お片づけをして、、、
お待ちかねのう〜ちゃんカツオブシタイムです(笑)
う〜ちゃんはK君のレッスン中に彼のカバンをバリバリ引っ掻いて大騒動していたので途中からカバンは私が手に持っていましたが…

う〜ちゃんもカツオブシを貰って大満足、K君もレッスンを終えてカツオブシをあげて大満足!
お母様のお迎えを待つ間、隣室でNちゃんとう〜ちゃんと、大きなクマのぬいぐるみと4人?で楽しく遊んで行きました。

以上がレッスンの模様です。

ここのところ、とても彼のレッスンはスムーズです。
でも、今はスムーズでも安心は出来ません、私は彼の「個性」をまだ充分に把握できていないからです。

サリバン先生は三重苦の少女に理解できる物、理解出来ない物をちゃんと把握しようとしていたからこそ「ウォー」と発した言葉を「ウォーター」と言っていると気が付いたのでしょう。
それは、サリバン先生の愛情と少女を理解しようとする努力の賜物です。
私はサリバン先生のように立派な人間ではありませんが、K君にとっての「ちょっとだけサリバン先生」になれたら良いな、、、

な〜んて考えていたら、サリバン先生の生徒の三重苦の少女の名前が思い出せない[がく~(落胆した顔)]

結局3日間ヘレン・ケラーが思い出せなくて(笑)
情けないサリバン先生だこと…

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第10回K君のレッスン [生徒カルテ]

今回はK君のお兄ちゃんのヴァイオリンのレッスンがお休みだったので、お母様の付き添い有りのレッスンでした。

K君はいろいろな意味でマイペースなので、お母様の付き添いの有無は彼には全く関係がないのですが…

レッスンのペースも出来て来ました。
K君はまず電子ピアノに向かって心ゆくまで鳴らします。(これは彼にとっては貴重な楽しみみたいです)
でも、いつまでも遊ばせておく訳には行かないので、今回は私とお母様とNちゃんの3人で誘惑開始!

「前回のレッスンでは、こんなにちゃんとドリルができたんですよ〜」
「まぁ〜K君はすごいね〜、上手にシールが貼れているし、良く理解できているね〜」
大人3人でワイワイ楽しそうにK君を誘います。
すると、K君はひょこっと電子ピアノを鳴らす手を休めて「ドリルやる!」と机に近付いて来ました。

今回は音符のドに赤いシールを貼る、音符のドが書いてある家の絵の屋根に赤いシールを貼る。
両方ともしっかり出来ました。
そして、次のページにさっと目を通し「もうやらない!」
でも、彼は目敏く「来週のレもできる!」と確信を持っているのです(笑)

「次はピアノを弾こうか?」と誘うと
「音符カードがやりたい」と答えたので、今回は4人で音符カードババ抜き(ド〜ソ各2枚)、7ならべじゃなくてファならべ(ド〜シ各1枚)を行いました。ド〜ソはスムーズですが、まだラとシはしっかり覚えていない様子です。

「さぁ、今度はピアノだね」と声をかけると
「まだ手あらってない」とK君が答えました。彼はなかなかのしっかり者でもあるのです。

手を洗って、早速ピアノの前に!
「今日は何を弾く?ぶたさんは上手になったかな?」と聞くと「今日はメリーさんのひつじを弾く」と言ってメリーさんのひつじのぺーじを開きました。K君はどこへでも付いて来てしまう困ったメリーさんのひつじがお気に入りのようです。

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「幼稚園にひつじは連れて行っちゃダメ!でも、ひつじいない」と言いながら上手に弾いてくれました。

「次はどれを弾く?」と聞くとK君はページをパラパラとめくって「こねこと子犬」のページを開きました。
この曲には2分音符が出て来るのですが、K君には「この白い音符はにゃ〜にゃ〜ってのばすんだよ」と教えました、それよりも今回彼に教えたかったのは指を5本使う事です。この曲にはド〜ソがあるので、1本指よりも5本指を使うと便利なはず!

「K君、この指は何指だったっけ?」(親指を指差して)
この瞬間、K君は脱走(笑)脱走したK君にす〜っと近付いて私の指を一本ずつ指差して「お父さん、お母さん、お兄ちゃん、お姉ちゃん、赤ちゃん」とやってみせるとK君はホッとした表情で「お父さん、おかあさん、、」とやってくれます。
次に私の指を一本ずつ指差しながら「ドレミファソ」と言ったらK君も足の指を指差しながら「ドレミファソ」と答えます。

本当は指をドレミファソとは教えたくないのですが、彼の場合仕方ありません、ポジションの移動や指くぐりが出て来た時にまた工夫して教えるつもりです。

なんだかんだで、彼はピアノを5本の指を使って弾いてくれました(笑)めでたしめでたし!
今回の宿題は5本の指を使って「こねこと子犬」を弾く事です。

ピアノが済んで、出席カードにシールを貼って、ご挨拶をして、お片づけをして…
彼なりにレッスンのペースを理解している様子でニコニコしていたら
「う〜ちゃんにカツオブシあげる」と言い出しました…
先週あげたのがよっぽど嬉しかったらしく、お母様とマーケットにお買い物に行った時に彼はカツオブシをおねだりしたそうです(笑)
う〜ちゃんにカツオブシをあげて、
「さぁ、お兄ちゃんが待っているから帰ろうか?」と促すと
「お隣のお部屋でう〜ちゃんと遊ぶ」
う〜ん、彼は何事もルーチンで動きたいのだから仕方ありません。いつもだったら彼がお母様のお迎えを待って待機するレッスン室の隣の部屋でひとしきり遊んでからK君は帰って行きました。


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第9回K君のレッスン [生徒カルテ]

今回は私の自宅でのレッスン2回目となりました。

もう慣れた様子で、お母様の運転する車から一人で降りて来て、やる気満々!
実はK君、前回のレッスンでピアノを弾いて以来、家でもせっせと楽譜を前にピアノを弾いていたそうです。
やっぱり彼はかなりの慎重派で、自分で自信が持てない事はチャレンジするのに時間が掛かるけれど、一旦自信を持つととても積極的です。

子守役のNちゃんももちろんスタンバイしています、アスペルガーである彼女をK君やK君のお兄ちゃんは「子供の心を持ったお姉ちゃん」と慕ってくれています。彼らはNちゃんから何を感じるのでしょう?

今回のレッスンではK君が早速Nちゃんの携帯電話に興味を持ってしまったので「ピアノに来たのだからピアノが終わってから楽しく遊びましょう」と声をかけました「アメとムチ」作戦です(笑)

「ごあいさつは?」とこえをかけると素直に、でも、素っ気なく「せんせ、おねがいします」と言うなりぷいっと電子ピアノの前に座って鳴らし始めました。でも、私も負けません(笑)
今日から新しく音楽ドリルを導入すると決めていたので「K君、今日から音楽ドリルをやるよ」と言ったら「イヤ!」と即答されちゃいました。
でも、K君は新しい事にチャレンジするのにとても慎重なだけなので、誘導作戦開始!
「Nちゃん、これがK君の新しいドリルなんだよ〜!すごいね〜!面白そうだね〜!わあっ、ふろくに音符カードやシールが入っているよ!開けちゃおうか?これは組み立てるんだね〜〜〜っっ」と私とNちゃんで聞こえよがしに大騒ぎしていたらK君はちゃんと釣られて来ました(笑)

手のひらの絵にお父さん、お母さん、お兄ちゃん、お姉ちゃん、赤ちゃんシールを貼る。
手のひらの絵に1、2、3、4、5の数字シールを貼る。
K君は難なくクリアーして、次のページに黒鍵が二つ並んでいる所にシールを貼る問題があるのを目敏く見た上で「もうやらない!」と言いました。
彼は次回のレッスンでも「これは出来る!」と判断したようです(笑)

ここでK君は持参して来た仮面ライダーカードで遊び始めてしまったので「K君、まだピアノが済んでないよ」と声をかけると素直にピアノの前にやって来ました。
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K君が使用している「ピアノの絵本」です。
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今回のレッスンでK君が弾いてくれたのは「しんかんせんときゅうこうれっしゃ」です。上手に弾けたので花まるです。
ド〜ミの音符はちゃんと覚えているので、階名を歌いながら弾いてくれます。でも、一本指なので今後は指を5本使う方法をどうやって教えるかが課題です。
「K君、とても上手に弾けたね、つぎの曲はどんなのか見てみようか?」と次のページを開くと、またまた大好きな「パトカーとしょうぼうしゃ」
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初見で弾いてくれたので、これも大きく花まるを書いてあげました。

もう少し出来そうだったので、更に次のページを開きました。
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「ぶたさん、どろんこだね〜」「おかあさんぶたが洗ってくれるんだね」「どこであそんだのかな?」とK君の興味を引きます。
K君は「あっっファがある!」と目敏く発見!
「本当だねファがあるね、難しいかな?」と言ったら「できる!」と弾いてくれました。
「よ〜し、じゃあ今度のレッスンまでにこの曲を練習して来る事にしようね”しゅくだい”だよ」

今回のレッスンでは思いがけないくらいスムーズに、そして、かなりレッスンの形が出来て来ました。大きな収穫です。

「K君、今日はいっぱいできて偉かったね、ごあいさつをしてレッスンを終わりにしましょう」と言ったら
「音符カードまだ!」と突っ込まれちゃいました(笑)
Nちゃんと3人で音符カードでのババ抜きごっこをして、レッスンカードにシールを貼って、ご挨拶をして…

いや〜、素晴らしくちゃんとしたレッスンになりました[るんるん]

レッスンが終わってからはお母様がお迎えに来るまで3人で絵本を読んでいたのですが(今回は次の生徒さんがお休みだったので)楽しく絵本を囲んでいるとネコのう〜ちゃんがやって来て”どかっ!”と絵本の上に乗ってしまったり、ページをめくっちゃったりチャチャを入れに来ます。
ど〜もう〜ちゃんはK君の事が好きみたいです。

あまりにも順調だった今回のレッスンです。
きっとK君の成長の大きな波に乗れたのでしょう、でも、油断大敵!!来週は何が起こるのか、常にその日のK君をしっかりと観察して新鮮な気持ちで彼に臨まなくては!

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