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まみちゃん [まみちゃん]

この仕事に携わって20年になります。
大勢のお子さんをお世話させて頂いて来ました。

ピアノを教える事を通じて、いろんなお子さんの成長をご父兄の傍らから一緒に見守らせて頂き、とても幸せな仕事です。
どのお子さんも、みんな可愛くて、愛おしくて、私なりに一生懸命愛情を注いでいます。

まみちゃんは4人兄弟の2番目、小学校6年生です。
お姉ちゃんとまみちゃん、そしてまみちゃんの妹の3人をお世話させて頂いています。
まみちゃんのお姉ちゃんが現在高校2年生ですから、こちらのお宅とのお付き合いも10年以上になります。

ここ何年くらいだろう?いつ頃からか覚えていませんが、まみちゃん姉妹は幼稚園教場での一番最後の時間帯にやって来るので帰る頃には真っ暗になってしまいます。お母様は下のお子さんの手が離せないので、毎週まみちゃん姉妹はレッスン後に教室の片付けを手伝ってもらってから家に送り届けていました。
まみちゃんは3姉妹の中でも一番のおしゃべりでお調子者、遊びを思いつく才能は天下一品!
私にとって、彼女達を送り届ける一時はとても楽しい時間でした。

昨日、3番目の子(小4)が一人でレッスンにやって来ました「あれ?まみちゃんは?」と聞くと「入院した」と答えます。
「は?インフルエンザ?」と聞くと「ううん、足が痛いって土曜日に近くの医者に行って、それからS病院に行って、M大病院に行って、今日また別の病院に入院した」何か、大変な事のようだけど小4のお子さんから聞き出せる情報はここまでです。
遅れてまみちゃんのお姉ちゃん(高2)がやってきたので、もう少し詳しく聞くと、、、
腫瘍ができているらしく、当分入院するから発表会には出られないそうです。

腫瘍、土日にも関わらず大病院を転々として急いで検査をしている、、、嫌でも恐ろしい事が頭をよぎります。

先ほど、お母様からお電話を頂きました。
「親がちゃんとお話ししなくてはならないのに、子供任せにして申し訳ありません。何しろ急だったのでご連絡する時間も無かったので…」
どうやら、病院の公衆電話からご連絡くださっているみたいで、時折看護士さんらしき方とお話をされたり、かなり慌ただしい様子です。

「単刀直入に言うと、骨肉腫です。少なくとも1年以上の入院治療が必要なので、ピアノは続けられませんし、発表会も出られません。学校ももちろん行けないので、落ち着いたら院内学級に通う事になると思います。他の子供達には出来る限り今まで通りの生活を送らせてあげたいので、明日のリハーサルも発表会も参加させますし、今後のレッスンも本人達が希望する限り継続させたいと考えています。」との事。

「本人は昨日告知を受けましたし、他のお友達にも病気の事は隠さずに話して頂いて構いません。治る希望も無い訳ではありませんから、どうぞ彼女のために治る事を祈って下さい」と、涙をこらえていらっしゃる様子が受話器越しに伝わって来ます。
「先生にまで辛い思いをさせてごめんなさい」と、私の事も気遣って下さいます。

受話器を置いてから私は泣き崩れました。あまりにもショックで、辛くて、悲しくて、、、まみちゃんが可哀想で。。。
とにかく、泣くだけ泣きました。
今も胸が張り裂けそうに辛いです。

今はまだ、頭の中が整理できません。
でも、あと2時間したら今日も生徒さん達がやって来ます。笑顔で迎えて、精一杯レッスンしてあげなくては!!
そして、まみちゃんを慈しんで見守っている一人の人間として「自分に何が出来るのか?どうすれば良いのか?」冷静に考えなくては、、、、

追記
この記事を書いて、ちょっと気持ちが落ち着きました。
ダメだね、私、凹んでいる場合じゃありません!!
病気になったって、まみちゃんはまみちゃん!私の可愛い生徒さんの一人です。今までと同じように私なりの愛情を彼女に注ぎ続けます。

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